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 ドライアイ
 (マイボーム腺機能不全)

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ドライアイと
マイボーム腺
機能不全

Dry eye and
Meibomian gland dysfunction

涙液層は、油層と水・ムチン層の2層からなります。マイボーム腺から分泌される油層は涙液の表面にあり、涙の水分蒸発を抑えて正常な涙液層を維持させる働きをしています。このマイボーム腺の機能がなんらかの原因で低下してしまう病気を、マイボーム腺機能不全といい、マイボーム腺が減少する場合があります。マイボーム腺機能不全はドライアイ症状の主要な原因であるとわかっています。マイボーム腺機能不全は慢性の進行性疾患であるため、生涯にわたり継続的なケアが必要です。

正常眼

MGD眼
(油層が減るタイプ)

水分が減少する
ドライアイ

ドライアイとは

ドライアイとは

ドライアイは本邦で2,000万人、世界で10億人以上が罹患する最多の眼疾患であり、超高齢社会、ウィズ/アフターコロナにおけるデジタル社会において、今後も増加すると推察されています。
ドライアイを発症すると、最初から「目が乾いた感じがする」と感じることは少なく、「目が疲れやすい」、「目がゴロゴロする」、「充血する」、「光がまぶしい」、「コンタクトレンズが痛い」、「ものがかすんで見える」などの症状を自覚することが多く、それらによって日常生活の質が下がってきます。ドライアイの発症には、湿度・花粉・PM2.5等の環境因子、食事・喫煙・運動・モニター使用時間・コンタクトレンズの装用等の生活習慣、加齢・性別(女性)・遺伝・家族歴等の宿主因子等が、複合的に関連してドライアイの発症や経過に影響を及ぼします。

ドライアイの検査

ドライアイの検査

ドライアイの検査では、目が乾く、痛い、ゴロゴロする、かすむ、見えづらいといった症状の確認とともに、下記の検査で、涙の異常(涙の量の減少または質の異常)や、目の表面の傷があるかを調べます。 いずれの検査も外来で行われます。比較的短時間で終わり、強い痛みなどは感じません。

涙の量を調べる
「シルマー試験」

専門のろ紙を瞼の縁にはさみ、5分間でどのくらいの長さが濡れるかを調べる検査です。

涙の質(安定性)を調べる
「BUT/BUP検査」

10秒間、瞬きをしないで目を開けたままにして、「目を開いてから、目の表面の涙の層が乱れるまでの時間(涙液層破壊時間:BUT=BreakUpTime)」を測ります。BUTが5秒以下の場合、ドライアイが疑われます。
さらに、涙液層の安定性の低下をBUP=BreakUpPatternで観察することで、眼表面の層別診断(TFOD;Tear Film Oriented Diagnosis)を行うことができます。

フルオレセイン染色で角膜上の涙液層
の破壊パターン(BUP)を鑑別

涙の目の表面の傷を調べる
「顕微鏡検査(染色検査)」

スリットランプと呼ばれる顕微鏡を使い、フルオレセインという染色液を少量点眼すると、角膜の傷がある部位が染まって見えます。

フルオレセイン染色で観察される
点状の角膜上皮障害 *スリットランプデジタルカメラシステムは
ハマダ商会

ドライアイの治療法

ドライアイの治療法

主な治療法には、点眼液によるものと、涙の出口に栓をする「涙点プラグ」によるものがあります。
眼表面の層別治療(TFOT;Tear Film Oriented Therapy)の考えに沿って、点眼・治療を 選択します。
また、蒸発亢進型ドライアイにおいては、マイボーム腺機能不全の診療も積極的に行い、ドライアイの悪循環を断ち切ることによって、眼表面と涙液層の健常性を回復させることを目指しています。

点眼治療

症状が軽い場合は、潤いを持たせる点眼液で緩和させることができます。人工涙液、ヒアルロン酸製剤、ムチンや水分の分泌を促進する点眼液、ムチンの産生や発現を促進する点眼液が用いられます。重症のドライアイでは、ステロイド点眼液を併用する場合があります。

涙点プラグ

涙の排出口である涙点に栓(涙点プラグ)をして、涙の排出を抑え、涙を目の表面にためる治療法です。 近年では、涙点プラグ治療は、保険が適用され、さまざまな大きさやデザインのものが利用できますので、涙点のサイズに合わせた最適のものを選択して挿入します。また、涙点を閉鎖する治療には、涙点を手術で閉じる涙点閉鎖術もあります。

マイボグラフィー
による早期発見

これまで、マイボーム腺はまぶたの中にあるため、従来の細隙灯顕微鏡では、なかなか簡単にマイボーム腺の観察ができず、マイボーム腺機能不全の早期発見は不可能でした。当院では、近赤外線を用いて非侵襲的にマイボーム腺の形態を観察できるTopconの細隙灯顕微鏡SL-D701を用いたマイボグラフィを導入しました。

[ 正常なマイボーム腺 ]

[ 機能不全患者のマイボーム腺 ]

正常な人に比べ、腺機能不全者のマイボーム腺(白い線)は減少してしまっている。

さまざまなドライアイと関連

マイボーム腺機能不全は、加齢や、パソコンやスマートフォンの長時間によるデジタルドライアイや、コンタクトレンズ不耐性、アイメイクによるドライアイなどと関連があることが知られています。

白内障の周術期での重要性

高機能眼内レンズ(多焦点眼内レンズ、乱視矯正眼内レンズ)を用いた白内障手術を検討されている場合には、術前にマイボーム腺機能不全を早期発見・早期治療をしておくことが大切です。高機能眼内レンズを用いた白内障手術の術後の上質な見え方を実現するために、涙液層の質(tear film quality)は最も重要な因子である考えられています。マイボーム腺機能不全は涙液層の質(tear film quality)を低下させ、見え方の質(quality of vision)に影響するためです。術前には症状のないマイボーム腺機能不全でも、術後に症状が出現することが多く、高機能眼内レンズの術後の見え方に影響してきます。また、無治療のドライアイは眼内レンズの度数の決定に関わる術前生体計測値に影響し、術後屈折誤差を生じることがあります。

マイボーム腺機能不全によるドライアイの治療

マイボーム腺機能不全によるドライアイは、点眼治療では改善しない場合が多く、温罨法(おんあんぽう)、リッドハイジーン(眼瞼縁の清拭)、マイボーム腺圧鑷子によるマイバム圧出など複合的に取り組んでいくことが大切です。マイボーム腺機能不全は慢性の進行性疾患であるため継続的なケアが必要です。

温罨法(おんあんぽう)

眼の周辺を温めることで、マイボーム腺のつまりを緩和します。マイボーム腺の脂をとかす、まぶたの血流を改善する療法です。

リッドハイジーン
(眼瞼縁の清拭)

睫毛の根元周辺をやさしくマッサージするように洗浄することで固まってしまった脂や角化物の詰まりの除去、およびマイボーム腺周囲の細菌量を減少させる療法です。

IPL光線療法

マイボーム腺機能不全に対する治療は、なかなか有効なものがありませんでした。温罨法、リッドハイジーンなどのご家庭でのケアや、細菌性の眼瞼炎を合併している場合には、抗菌薬点眼や内服治療を行ってきました。マイボーム腺機能不全を改善する新たな治療法として、IPL(Intense Pulse Light)光線療法が登場し、海外の学会等でその効果が次々と報告され、注目を集めています。IPLは元来フォトフェイシャルといわれる様々な肌トラブルや美肌治療用に開発された機器で、治療過程で多くの方のドライアイが改善された経緯で眼科領域でもマイボーム腺機能不全・ドライアイ治療として使用されるようになりました。IPLは、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、韓国などではすでに認可を受けて、標準治療として使用されています。

当院ではいち早く、ルミナスM22 IPLシステムを導入することで、マイボーム腺機能不全・ドライアイの新たな選択肢としてIPL光線療法をご提案します。IPL照射により、マイボーム腺機能不全・ドライアイのコアメカニズムである炎症の悪循環を断ち切り、マイボーム腺機能不全・ドライアイの徴候・症状の緩和を目指します。

マイボーム腺機能不全の病態

IPL光線療法の作用機序

費用について

治療スケジュール

治療スケジュール

治療費用

初回体験 3,000円
(税込)
1クール
(3週おきに4回)
18,000円
(税込)
1回
(または1クール後の
維持期の単回治療)
5,000円
(税込)

・検査料込みの価格です。
・本治療は自由診療の為、健康保険と同日の混合診療は行うことができません。
・本治療と関係のない点眼処方や、検査は別日でのご案内になりますので
 ご了承お願いいたします。
・1回のみの単回治療も行っていますが、通常1クール(4回)を推奨しています。

治療の流れ

治療の前に

  1. まずIPL光線療法の適応があるかどうか、事前に検査・診察をおこないます。
  2. IPL光線療法の適応と判断された場合、具体的な治療の流れや注意事項について詳しく説明した上で同意いただき施術をおこないます。
  3. 治療直前にメイクや基礎化粧品をすべて落とします。
  4. 眼周囲に毛が生えていると毛に反応して痛みを感じやすくなるため、施術前に一部の剃毛もしくは脱毛をお勧めする場合があります。
  5. IPLを当てる場所にホクロがあるときはパッチシールを貼ってカバーします。

持参していただく物

・化粧水・乳液などの基礎化粧品
・日焼け止めとメイク道具
・コンタクトケース(使用している方)

治療の流れ

  1. 治療専用の目元を隠すアイカバーを両眼に装着して頂きます。
  2. 下まぶた(なみだ袋)の下部から頬、鼻周辺に専用の水溶性ジェルを塗布します。
    水溶性ジェルを塗布した箇所にIPLで数回、光を照射していきます。
  3. 光の照射が終われば、水溶性ジェルの拭き取り、目まわりの洗浄を行い終了となります。(ここまで約10分程度)
  4. 治療後は、お化粧も可能です。

治療の流れ

  1. 治療専用の目元を隠すアイカバーを両眼に装着して頂きます。
  1. 下まぶた(なみだ袋)の下部から頬、鼻周辺に専用の水溶性ジェルを塗布します。
    水溶性ジェルを塗布した箇所にIPLで数回、光を照射していきます。
  2. 光の照射が終われば、水溶性ジェルの拭き取り、目まわりの洗浄を行い終了となります。(ここまで約10分程度)
  3. 治療後は、お化粧も可能です。

施術後の注意事項

  • 治療後、短期間皮膚が赤みを帯びやすくなります。ほとんどの場合、2~3時間で元に戻ります。
  • 皮膚の弱い方など、まれに浅達性熱傷によるはっきりした赤みやヒリヒリ感がしばらくでる場合があります。
  • 治療後約2週間は紫外線に当たるときは照射部位に日焼け止めクリームを塗ることをお勧めします。
  • 洗眼、入浴、化粧等、日常生活上の制限は特にありません。

IPL施術を行えない方

下記の方はIPL施術を行うことができません。

  • 妊婦および授乳中の方

  • 光過敏症もしくは、光過敏性を高める薬剤をご使用中の方

  • 皮膚が日焼けしている方

  • てんかん発作の既往歴がある方

  • ケロイド体質の方

  • 血液凝固能に異常のある方

  • 前がん病変、皮膚がん、または皮膚がんの既往歴がある方

より詳しく知りたい方はこちらから

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