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網膜静脈閉塞症治療について

メディカルレチナ
2020/06/11

網膜静脈閉塞症について

 

網膜静脈閉塞症(RVO)は糖尿病網膜症に次ぐ代表的な網膜循環疾患です。
RVOは、網膜静脈の閉塞部位の違いによって分類され、網膜静脈の分枝が閉塞した網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)と視神経乳頭部の篩状板付近で網膜中心静脈 が閉塞した網膜中心静脈閉塞症(CRVO)に大別されます。
 

RVOは、静脈の閉塞部位から血流の中枢側の毛細血管に生じる無灌流領域(網膜の広い範囲の毛細血管に血液が巡らなくなること)に基づいて、虚血型RVO非虚血型RVOに分類されます。虚血型RVOで血流の低下により網膜や虹彩が低酸素の状態に陥ると、新生血管が生じてきます。新生血管が網膜に生じた場合、網膜光凝固術を行わなければ高率に硝子体出血を起こします。
重症例では牽引性網膜剥離を生じ、手術加療が必要となることがあります。新生血管が虹彩および前房隅角に形成された場合、房水の流出が阻害されることで眼圧が上昇する血管新生緑内障という難治性緑内障により失明に至る可能性があります。非虚血型RVOは虚血型RVOへ移行することが知られており、これらの合併症を予防するためには、蛍光眼底造影を行い無灌流領域形成を捉え、網膜光凝固術を行います。
また、虚血は黄斑部虚血と虚血型RVO(黄斑部以外の網膜の虚血)に区別されます。黄斑部の虚血が生じると、視力障害は強くなり、視力予後も良くないとされています。
 
RVOでは、黄斑部に血液や水分が漏れて黄斑浮腫を生じることがあります。黄斑部は中心視野での視覚を担っています。黄斑浮腫が生じると、その本来の働きが出来なくなり、線がゆがんで見える、かすみやぼやけがひどい、視野の一部が黒っぽく見えるなどの症状を自覚するようになります。黄斑浮腫がRVOにおける視力低下の最大の原因です。治療は黄斑浮腫を解消することが目標になります。黄斑浮腫治療には、ルセンティスやアイリーアによるVEGF阻害剤硝子体投与、網膜光凝固術、マキュエイドによるステロイド後部テノン嚢下投与があり視力の維持、改善に有効です。
 
当院ではRVO診療に、Swept Source方式のOCTとOCTアンギオグラフィというデジタル画像診断技術を使用します。OCTを用いて、構造機能相関のある形態学的なバイオマーカー:IRF、SRF、hyperreflective foci、DRIL、IS/OSやELM、p-MLMなどの所見を丁寧に確認し、黄斑浮腫の診断、ステージング、経過観察、治療効果判定を行ないます。OCTアンギオグラフィ(「メディカルレチナ」ページ参照)を血管造影剤を注射する蛍光造影検査の替わりに用いて、RVOによる無灌流領域や新生血管の形成を早めに捉えられるように努めます。また、黄部虚血のモニターにも活用します。
 

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